日記

毎週木曜日は、仏文科の会話の授業に参加させてもらっている。先生はムッシュ・フランセ。授業の方法は、毎回、当てられた誰かひとりが、ルモンドやらリベラシオンやら、フランス語で書かれたニュース記事をもとに、その記事の要約、感想、などを述べて、一応フランス語で議論するというもの。

今日はこれ(http://www.lemonde.fr/web/articleinteractif/0,41-0,49-655529,0.html)が取り上げられていた。この授業で初めて政治の話題が出てきた。

発表者は憲法の否決と連合の否定を混同していた。先生ももちろんそんなことはわかっていらっしゃっており、ぼくも少し合の手を打ちながら、アフガニスタン空爆イラク戦争などを引き合いに出して、アメリカの覇権に対抗するための一つの手段として、ヨーロッパの団結を加速させる必要性があるなど、主にヨーロッパの国際的プレゼンスの側面を中心に話をされ、議論もそう進んでいった。

あと、先生は、テレビや広告の単純化を人々がそのまま受け取って、外国人労働者流入による更なる失業率の上昇を危惧するフランス人庶民の心性を問題視されていた。

まあどちらもよくある話であり新鮮さはなかった。

議論と言っても、みなそれほど話せるわけもなく、政治に対してまったく興味もない模様で(たとえば、「シラクは右派なの?」とのたまう仏文学徒が今日は横に座っていた)、ほとんど先生の話が中心だった。先生はものすごく早口で理解できないことがよくある。他の人はついていけているのだろうか。今度聞いてみよう。

面白かったのは、幾度か「この悪い拒絶・・・パルドン」とおっしゃっていたこと。国民のこの判断に対して、中立を保とうして話を進めようとするのに、先生の「ウィ」の感情がぽろっとでていた。

この授業ではいつもぼくは一言二言くらいしか話せないのだが、今日は少し興味のあることでもあったので、たくさん発言の機会があってよかった。それでもまだ全然話せない、もっとがんばらなくては。