ニーチェ『ニーチェ全集〈8〉悦ばしき知識 (ちくま学芸文庫)』

愛。―愛は恋人に欲情をさえもゆるす。(62)

ヘレン・E・フィッシャー『愛はなぜ終わるのか―結婚・不倫・離婚の自然史

恋をしているときほど、苦しみにたいして無防備になることはない。(ジークムント・フロイト)(p.155)

なぜ鳥類は繁殖シーズンの終わりに巣を捨てて群れに加わるのか、なぜ子どもは育つと安全な生家を離れるのかを説明して、[動物行動学者のノーバート・]ビショフは、動物は「安定が過剰」になると、愛着の対象から身を引くことで応じると言っている。この退却を、ビショフは飽満反応と呼ぶ。人類にも同じ現象が起こるのではないだろうか。長い関係のある時点で、脳のエンドルフィンの受容器[レセプター]が無感覚になるか負荷過剰になって、愛着が薄れるのだろう。そこで身体と脳は別離あるいは離婚を待つ状態になる。(p.158)

ほんまかなあ。