カレーの魅力

cinna85mome2005-05-04

http://www.ktv.co.jp/ARUARU/search/arucurry/curry.html

カレーが如何にすばらしいかを書こうと思ったのだが、だいぶ前に「お気に入り」に登録していたらしい上記の「あるある大辞典」のページを読み直して、意気阻喪した。これについて書いたほうがいろいろな意味で、より面白いので、これを紹介しようと思う。さっき部屋の掃除をしてちょっと疲れているということもある。


最初の方に美味しいカレー屋さんが紹介されているがどれも行ったことない。京都の「インデアン」も未経験。いつでも行けるだろうと思ってほっておいている。こういうのをみていると東京にまた行きたくなる。今年もまた行く機会があるのでそのときの楽しみにしておく。


一晩寝かせたカレーと作り立てとどっちが美味しいか、の実験がおこなわれている。どっちもうまいにきまってるやん。うまさのタイプが違うだけだと個人的には思うのだが。

「スパイスの神秘を探る!」と銘打った調査もおこなわれたようだ。スパイスって神秘的なものだったんですね。しらんかった。「インド4千年の歴史が込められたカレーは食べることで体を良化する衣食同源の料理である!」とかなんとびっくりマークつきで書かれているのは、「衣」であって「医食同源」ではないのだ!!と強調しているのだろうか。誤字であることを開き直って主張されても困る。



最も興味深いのはマチャアキ氏のこの発言。

なんか、カレーってもうインドの物じゃないね!

日本においては、カレーは「そもそも」インドのものではなかった。『カレーライスと日本人』によれば、カレーはイギリスを経由して、つまりスパイスではなく、「カレー粉」のかたちで、日本に流入している。最古のカレー調理法は明治5年つまり1872年に書かれたものでそこには、カレー粉を使ってのレシピが紹介されている(『西洋料理指南』より、ちなみにここでは具として蛙が使われている。このことは水曜放映されているトリビアでも紹介されていた)。


すでにみてきたように、インド式カレーはスパイスを調合するものである。イギリスでカレー粉は作られた。だから、カレー粉を使ったカレーというだけでインドではなく、イギリスから入ってきた調理法だろうと思われる。国産品など当然のことながら、まったくない時代、カレー粉というとイギリスのC&Bのそれを指した。加えて小麦粉でとろみをだす方法、さらに「西洋料理」と頭につく本の名前。もうこれだけで、完璧に西洋伝来カレーという正体をさらしているようなものだ。(131-132ページ.)


マチャアキ氏のこの言は「日本人」の一般を代表する発言なのだろうか。日本において、カレーがインドのものでないのは別に今に始まったことではないのである。「もう」インドの物じゃない、ということではない。



大どろぼうとおばけのカレーライス (新しい幼年創作童話)カレーライスの誕生 (講談社選書メチエ)日本人はカレーライスがなぜ好きなのか (平凡社新書)カレーライスと日本人 (講談社現代新書)
こういうようなカレー関連本は結構出ているよう。ぼくは『カレーライスと日本人』しか読んでいないのだが。最後のはおまけ(笑)。

今回だけなのかもしれないが、ときどきこの手のものをみていると突っ込みどころがいくつかある。こんな指摘は必要ないのかな。「間違っていますよ」と伝えるのは、いやみなことなんだろうか。

どうかんがえてもいやみである。ぼくのカレーへの「愛」がそうさせていると都合よく解釈しておく。


寛容について